皆さんは、イード・アル=アドハーという言葉を知っていますか?
イード・アル=アドハーとは、イスラム教徒にとって2番目に大切な祝日です。
お国柄、アメリカには様々な種類の人が住んでいて、わたしにもイスラム教徒の友だちがいます。
イスラム教は、信者数が2021年現在世界第2位の19億人で、2100年にはキリスト教を抜いて1位になると言われています。
そのため、この機会に、イード・アル=アドハーがどんな祝日なのかを知っておきましょう。
イード・アル=アドハーとは
イード・アル=アドハーは、イスラム暦の最後の月の10日目に始まる重要なイスラム教徒の休日です。
イスラム暦は月の位相に基づいているため、お祝いは毎年異なる日に始まります。
今年(2021年)は7月19日~、昨年は7月20日~でした。
日数は国によって異なりますが、だいたい3~4日です。
イード・アル=アドハーという呼び名も国によって異なり、
セネガルとガンビアではタバスキ、
ナイジェリアとモロッコでは、イード・エル・カビールと呼ばれています。
イード・アル=アドハーの起源

イスラム教徒にとって、イード・アル=アドハーは従順と犠牲の祭典です。
この日は、「コーラン」というイスラム教の聖典の中の重要な物語を記念しています。
物語は、アブラハムという預言者についてです。
物語の中で、アッラー(神)は夢の中でイブラヒムに話しかけ、彼に息子イシュマエルを犠牲にするように命じます。
アブラハムは息子を愛していましたが、自分の信仰を証明するためにアッラーが求める事をすることに同意します。
しかし、アブラハムがイシュマエルを殺す直前、アッラーはイシュマエルをオスの羊に置き換えました。
アブラハムは、キリスト教の聖書(コーランにも出てくる)の中でも、もう一人の息子・イサクを同じ目にあわされている(創世記22)ので、なんだか気の毒ですね💦
しかし、それだけ信仰の厚い人物だったということです。
イード・アル=アドハーの意義
イード・アル=アドハーでは、前述したストーリーに寄与して、羊やヤギ、牛などの家畜をいけにえとして神に捧げます。
ムスリムの方々は、そうすることによって、「目の前の物質的な所有物にばかり気を取られることなく、神のみを信じる」ということを表します。
わたしたちにはかなりなじみのない事なので、こういった行為に対して「残酷」だと思う方も多いかもしれません。
しかし、犠牲となった動物たちは、貧しい人に分け与えられたり、家族で食べる豪華な料理になって食卓にならんだりして、また新たに人々を繋ぎ、人々が神に対するより深い信仰を示すきっかけとなるのです。
これが、イード・アル=アドハーの意義です。
イード・アル=アドハーの過ごし方

イード・アル=アダでは、イスラム教徒は新調した、特別な服を着ます。
そして信仰の厚い人々は、イスラム教振興の拠点であるモスクに行って祈ります。
また、家族は一緒に大きな食事を共有し、贈り物を交換し、友人や親戚を訪問することによって祝います。
サウジアラビアの聖なる都市メッカへの巡礼に行くイスラム教徒は、特別な方法でイード・アル・アダを祝います。
前述したストーリーが行われたミナの近くの村に旅行し、そこで彼らは悪魔を表す記念碑に小石を投げます。
アブラハムの物語の中で、悪魔がアッラーの命令に従うのを止めようとしたとき、彼もまた悪魔に石を投げたのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、イスラム教の祝日イード・アル=アドハーについてご紹介しました。
信仰のために動物を犠牲にするなんて、日本では考えられないですが、こういう宗教もあるんですね!
皆さんの知識の幅を広げられていたらうれしいです(^▽^)/
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